Toastmastersというのは、1924年にアメリカ・カリフォルニアで発足した教育NPOで、Public Speakingを通してコミュニケーション能力とリーダーシップスキルを磨く場を提供しています。日本では、2019年7月現在、約200のクラブが存在していて、10数個のクラブが立ち上げ中です。
各クラブでは、月に1回か2回*の「ミーティング」を行い、Prepared Speech(原稿を書いて準備してきたものを発表)、Table Topics(Impromtu Speechのことで、その場で与えられたトピックについて1分〜2分で話す)、Evaluation(Prepared Speechについて、予め指定されたメンバーが良かった点、改善点についてフィードバックをする2分〜3分のスピーチ)という3つのセッションを行います。
Prepared Speechでは、事前に構成を考え表現に工夫を凝らし、原稿を覚えてスピーチするものなので、英語で表現する力はつきそうですよね。それから、Table Topicsでは即興で話すことになるので瞬発力が鍛えられます。まぁ、英語力の維持向上に役に立ちますわ。
ただ、僕が一番好きなのはEvaluation。これは、Prepared SpeechとTable Topicsの中間的な性格を持ってます。つまり、Prepared Speechを聞いてから自分のEvaluation Speechまでにはそれなりの時間があって、構成を考える時間はかなりあります。かと言って、一字一句何を言う窯で考えるほどの時間はないわけですね。短時間で言うべきポイントをまとめ、的確に表現していく。十分な準備時間があるだけに期待値も高いこのExtemporaneous Speechはちょっとハードルが高い感じです。
しかも、多少なりともAreas for improvementを含めることが推奨されているので、Speakerにとっては耳の痛い内容もいれないといけないわけですね。どう展開すればSpeakerが気分よく自分の話に耳を傾けてくれるのかも考えて組み立てないとアキマセン。ちょっとチャレンジング。ということで、僕が好きなのはこのEvaluation Speech。
それ以外にも、Toastmastersではミーティングの運営を全部自分たちで手分けしてやりますから、司会役、Table Topicsのトピックを考えてセッションを仕切る役、Evaluation Sessionを仕切って全体に対するコメントやEvaluatorに対するEvaluationをする役、時間を測る役、「えー」とか「あー」とかいう無駄な音の回数を数える役、文法の間違いや上手い言葉の使い方に関して報告する役など、色んな役割が回ってきます。
それぞれに難しさとやりがいがあるので、どの役をやっても自分なりに課題を見つけて英語力アップに活かしていくことが出来ますわ。
ということで、ちょっと覗いてみようかなぁと思いはったら、ぜひお近くのToastmasters Clubに遊びに行ってみてください。僕が会長をしているNishinomiya TGIF Toastmasters Clubのホームページはここにあります。ぜひ遊びに来てください。
それ以外のクラブの情報については、日本全体をまとめているDistrict 76のホームページで検索できます。直接、全クラブのリストが見たければ、このPDFから各クラブのホームページやFacebookページなどに飛べます。
* 日本での話。毎週ミーティングを行っているクラブもあるものの、ごく稀。ただ、海外では毎週のクラブもかなり多い様子。