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2009年09月28日

学校の英語の授業

外国語教育で実績のある上智大学(東京都千代田区)は、日本英語検定協会(新宿区)と提携し、10月から、会話やリスニングなどの実践的な英語力を判定する試験の本格的な開発を始める。来年から一部入試で採用し、将来的には他大学にも利用を呼びかける。
なんやそうです。

面白いですね。大学と英検協会が提携というのも面白いですが、
入試で会話の力を測ろうとするというのも面白いように思います。

会話の力を測るというのは具体的にはどうやってやるんでしょうね。
それも入試で行うとなると、英検でやっているように“1次試験で
ある程度ふるいにかけた受験生に対してのみ面接を実施する”という
手法は難しいでしょうから、全受験者に対して面接をするんでしょうか。

まぁ、今でも一部で面接はやってるんでしょうが、それは推薦入試とか
限られた場面だけやと思うし、ここで話題になっているものとは一線を
画すような気がします。(今の面接は日本語でやってるわけやし。)

面接をせずに発信力を推定するというと、TOEICがやっている(と主張
している)方法の方が、実施し易いですよね。

その方法で本当に会話での発信力が測れているのかは大いに疑問が
ありますが、そもそも、大学入試で会話の力を測る必要があるのか?


大学入試センターなど、これまでの英語入試は、高校での達成度を測るため読解や文法からの出題が中心だった。しかし大学で研究を進める場合、英語で講義を受けたり発表する力が求められる。
ま、確かに研究を進める場合に英語でのコミュニケーションが必要に
なるケースもあるでしょう。でもそれって、大学入学直後から?

ちゃんと読める人を合格させて口頭でのコミュニケーションは入学後に
指導するという方法もアリだとは思うのですが、どうなんでしょう。


13年度から本格実施される高校の新学習指導要領もコミュニケーション重視に方針転換し、授業も英語で行うのが基本となった。
あ。そういうこともありましたね。
どうなんでしょう。根本的に時間数が少ないような気もします。

私の場合は、中学以来、学校の授業とは別にNHKのラジオ講座で
ネイティブの英語をインプットしてましたから、それなりに英語の
発音やリスニング・スピーキングも同時に伸ばすことが出来たと思う
んですが、学校での時間数を増やさずに“会話”の練習を入れようと
すると、時間的に何かを諦めざるを得ないことはないんでしょうか。

最近の大学入試の実情は良く分ってませんが、20ン年前の私が受験
したころは、結構、複雑な構造の文を読みとる力が必要で、英文解釈の
授業の中で読む力を養ったことが後々の読解力に役立った面は否めない
ように思うんですけどね。

こういう少々複雑な文を読む機会が“押し出され”てしまうと、
簡単な構造の文しか扱えないようになるような気もします。
それはそれで不自由になりますよね。。。


んー。高校の授業を英語でやるより、中学校の授業でもっと音の指導を
きちんとする方が良いんじゃないでしょうか。

言葉って、元々は音声な訳ですから、学習の初期の段階からちゃんと
音を使って学ぶことが大事ですよ。習い始めからネイティブの音を
充分聞いて、彼らの話すスピードで理解する力をつける、彼らと同じ
スピードで話せるスピードをつけると、学習の最初から英語を英語の
語順で理解できるようになりますから、高校や羅大学入試でことさら
『会話』の力を云々しなくても良いんじゃないだろうか。

会話って、色んなレベルの会話がありますよね。
日常の他愛もない「明日何する?」とか「趣味は何?」みたいな
会話から、何かのテーマについて深く踏み込んで意見交換をする
会話まで。

中学校の英語という入口を変えないで、大学入試という出口(これが
ホンマに出口かは置いといて)から変えて行こうとすると、高校で
薄っぺらい“会話術”みたいなものに時間を取って、書き言葉に接する
時間が減るだけに終わりはしないかと危惧してしまいます。

「明日何する?」なんてのは中学校で習う範囲なんだから、それを
会話の場面で使えるようにするのは中学校のうちにしておきたいもの。
中学校で習う内容は、読むのも書くのも聞くのも話すのも中学校の
間に出来るようにさせる。その上で高校ではより高度な内容を学ぶ。

そんな風になって欲しいもんです。

まぁ、そういう世界が実現すると私の仕事はなくなるんでしょうけど。


余談ながら、この間の『第4弾 TOEIC漢方 リスニングセミナー』に、
高校の先生がお二人お見えになりました。「リスニングセミナー」と
いうタイトルですが、メインはその根っこにある発音がテーマでした。

お二人は中学校の先生ではなく高校の先生でしたけど、音に馴染むのは
早ければ早いほど得なので、学校の先生が発音に注意を向けてくれて
いるのは嬉しいことです。


<上智大>会話など重視「実践英語検定」来年入試から
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090928-00000049-mai-soci



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プロセス英語会

ラベル:英語
posted by processeigo at 19:13| Comment(2) | TrackBack(0) | つぶやき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
中学、高校の教科書で読む英文の総量は、ぺーパーバックで20ページ足らずだそうです。20冊ではないですよ。これでは読む力を養うことは無理ですね。薄っぺらな会話術に転換するなんて、英語を使えない役人が考えそうな発想ですね。ますます日本の英語教育が荒廃していくことが予想されます。
Posted by しがない英語学習者 at 2009年10月05日 11:03
しがない英語学習者さん、
コメント有難うございます。
6年間の教科書で、20ページですか!? んー。私が生徒だった
ころはもう少し多かったような気が・・・(^^;

でも、200ページもは読まなかったですから、1冊にもなりませんね。
まぁ、参考書や問題集も入れると量は増えるんでしょうが、どちらに
しても、お世辞にも“多い”とは言えませんね。
Posted by てんま at 2009年10月05日 22:14
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