文法用語って、割と批判の対象になりますね。
「文法用語なんて分からなくても喋れたらOK」とか
「ややこしい文法用語なんか教えるから英語嫌いが出来んねん」とか。
ま、「確かに!」と思うこともあるんやけど、そう簡単に敵視するだけで
終わらしてエェもんでもない気がしますねん。
例えばね、「付帯状況の with 」なんちゅうの。
with this in mind(これを考慮して)
with his hands in his pockets(両手をポケットに入れて)
with you staring me like that(あんたがそないにジロジロ見てて)
みたいなヤツ。
with A B という形で、「AがBな状態で」という感じの意味ね。
AとBの間に主語と述語の関係があります。で、これを別の言い方を
すれば、Aが with の目的語でBはその補語、っちゅうことも
できるんですが、文法が嫌いな人はこういうのを読むと嫌になると
思うんすよね。
そもそも、【付帯状況】なんてのは、この文法用語を見るまで、
僕は見たことも聞いたこともない言葉でしたわ。
ただね、目的語やとか補語やとか、付帯状況の with やとか、
こういう文法用語がどんなことを表してんのか、ザックリとでも
分かるとメチャメチャ便利なんすよ。
例えば、【付帯状況の with 】という言葉を使わずにこの形のことを
表そうと思うと結構大変でっせ。
「with の後に名詞とその名詞の状態を表す語句が続く形」
とかね、そういう文に近い説明の仕方をせなアカンわけで、説明が
やたらと長くなります。
「付帯状況の with 」って表せば、約3分の1の文字数で説明
できるんすよ。
すんげー、便利。
まぁ、内容が分かってりゃ、用語を覚えてる必要は必ずしも
ないんやけど、用語を知ってると、教える人とか本を書く人とかと
効率よくコミュニケーションが出来ますわ。
ま、専門用語ってのは、どんな分野でもそういうもんでしょうな。